11/20,21 メンデルスゾーン「宗教改革」

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11/20,21と東京都交響楽団さんの定期でメンデルスゾーンの「宗教改革」に呼んでいただいてセルパンを吹いてきました。セルパン吹きにとってメンデルスゾーンは重要な(とっても数少ない)レパートリーで、この交響曲第5番、オラトリオ「聖パウロ」、序曲「静かな海と楽しい航海」、管楽合奏のための序曲(ノットゥルノ )が(正確にはイングリッシュ・バスホルンを想定しているものもありますが)挙げられます。オフィクレイドも「真夏の夜の夢」や「エリヤ」など、金管低音マイナー古楽器演奏者は皆ライプツィヒに足を向けて寝てはいけないことになっています。
「宗教改革」は以前、「題名のない音楽会」に呼んでいただいたときに「チューバとセルパンだとどう聴こえ方が違うか」という実に壮大な実験をフルオーケストラで企画していただいて部分的に演奏したのですが、全曲(といっても第4楽章のみですが)を演奏したのは今回が初めてでした。この時代のセルパンの演奏スタイルや楽器、マウスピースなどはまだ試行錯誤の段階で、18-19世紀のヨーロッパ各地の宗教音楽のあり様や軍楽隊の活動、技術革新や学校教育などが大きく関わってくる(というかそういったあおりをモロにかぶっている)のと同時に、じゃあそれを現代のオーケストラの中でどう活かすのか、という課題もあり、中々に按配が難しいところでもあります。
しかしそういった小難しいことをすっ飛ばして、今回演奏する機会を与えられたことは大変嬉しい出来事だったと同時に、美しい第一楽章冒頭のコラールをリハーサルも含めて何度も間近で耳にできたのが何とも幸せでした。

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